放射電磁界試験

MGベストの放射電磁界(無線電波)に対するICD不要除細動ショック防止効果

目的 方法 結果 考察 結論 参考文献

目的

本実験では、放射電磁界イミュニティ試験を実施し、MGベストのICD不要除細動ショック防止性能を評価した。

方法

人体型ファントムICDを設置する。(図1) 放射電磁界イミュニティ試験装置(松下インターテクノ(株)製)から、出力を200W、搬送周波数を830MHz、振幅変調周波数を60Hzの電波を放射し、不要除細動ショックが生じるか観察する。(不適切作動の判定方法) アンテナには、共振周波数が830MHzのグラウンド・プレーンアンテナを使用した。

ICDは3台試験した。

結果

放射電磁界イミュニティ試験の結果、3機種中1機種に不要除細動ショックが生じ、MGベストを着用すると不要除細動ショックが消失した。

ICD VF検出回数(MGベスト非着用) VF検出回数(MGベスト着用)
A 0 N/A
B 0 N/A
C 1 0

(N/A : データなし)

考察

放射電磁界イミュニティ試験のような電磁ノイズは、日常生活においてまずありえない。しかし、総務省の調査では、試験上で盗難防止装置1) や据置型RFID装置2) から発せられる電磁波によるICDの不要除細動ショックが報告されており、日常生活において電磁波によるICDの不要除細動ショックの存在は否定できない。

結論

MGベストは電磁波によるICDの不要除細動ショックを防止する効果があることが確認された。

上記の研究を、2005年11月19日に第5回 ICD(植込型除細動器)公開研究会学術集会にて発表をいたしました。【発表内容】

参考文献

  • 1) 電波の医用機器等への影響に関する調査結果(電子商品監視機器、無線LAN機器等が植込型医用機器へ与える影響について確認) 総務省 平成16年6月18日
  • 2) 電波の医用機器への影響に関する調査結果(新たな方式の携帯電話端末及びRFID機器が植込型医用機器へ与える影響について確認) 総務省 平成17年8月11日

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