電磁波防護の仕組み

MGベストの電磁波防護の仕組みとは---EMSパッドで「交流磁界」、高周波防護ベストで「無線電波」を遮蔽し、ペースメーカの不適切作動を防止します

MRIから照射される64MHz、128MHzのRFパルスは金属を加熱しますので、金属をインプラントされている方にとってリスクとなります。MRIプロテクターは防水ナイロン素材の内側に高周波電磁波シールド素材「MGネット」がインサートされております。MRIプロテクターがカバーした部分のRFパルスを80%以上減衰させるので、撮影はできなくなりますが、金属の加熱リスクは大幅に減少します。

MGネットについて

また、撮像対象よりも設定した撮像エリア(FOV)が小さい場合、FOV以外の領域は位相方向に折り返って重なって画像表示されてしまいます。MRIプロテクターを使用した領域からはMR信号を得られないため折り返しアーチファクトは無くなり、オーバーサンプリングや位相方向の転換、前飽和抑制パルスの設定は不要となります。結果として、撮像時間を抑制することが可能です。

※ MRIプロテクターを使用した場合、信号強度が弱くなり、多少画質劣化する恐れがあります。

MRIプロテクター活用例

MRIプロテクター製品別の活用例は以下のとおりです。

MRIプロテクター種類 活用例
全製品共通
  • ①ガントリ、コイル、ケーブルとの接触や、身体でループが形成された場合の誘導電流による火傷リスクを軽減。
  • ②刺青などの染料に含まれる金属成分の発熱や変色リスクを軽減。
ネックガード(頸部) 頸部に埋め込められている非磁性金属(頸部ステント・金属ワイヤー等)装着者に使用
ベスト・フィットコート(胸部)(胸部~下腹部)
  • ①胸部や下腹部に埋め込まれている非磁性金属(ステント・胸骨ワイヤー・人工股関節等)装着者に使用
  • ②頭部、四肢を除く身体の電磁波曝露を軽減
ロールシートA (腕と脚部)
  • ①肘や膝関節等に埋め込まれている非磁性金属プレートの装着者に使用
  • ②RF反射・遮蔽作用により折り返しアーチファクトを抑制
ロールシートB(胸部または腹部を部分カバー) 下腹部検査の際に刺青・ステント・胸骨ワイヤー装着者に使用
ミトン(手と足)
  • ①非磁性金属アクセサリー(指輪やネイル)装着者に使用
  • ②バルーンスイッチ使用者に使用(手のひらでループが形成された場合の誘導電流による火傷のリスクがある)
  • ③RF反射・遮蔽作用により折り返しアーチファクトを抑制する際に使用
パンツ(下腹部)
  • ①骨盤部内のステントやコイル、股関節に埋め込まれている非磁性金属インプラント装着者に使用
  • ②生殖器(睾丸、子宮、卵巣)の電磁波曝露を軽減、また、MRIだけでなく高周波温熱治療器にも有効

注意

臨床試験未実施のため、MRI非対応のペースメーカ・ICD等の埋め込み型デバイスを装着された方に使用しないで下さい。

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